バーベキューグリルの選び方(2)

連続でお届けする、バーベキューグリルの選び方第2回。
今回は、「作りたい料理からグリルを選ぶ」というテーマでお届けします!

(2)バーベキューで何を焼く?


みなさんは「バーベキュー」と聞いてどんな料理をイメージしますか?
屋外でやる焼肉?
豪快なカタマリ肉?
それとも、「浜焼き」みたいな海鮮BBQでしょうか?

「どんな料理をやりたいか」によっても、おすすめグリルは変わってきます。

バーベキューグリルを選ぶ際に、ここで重要となるのが、「フタ(カバー)の有無」です。
バーベキューグリルをいろいろ見てみると、フタがあるものと無いものがありますよね?
フタをして焼くバーベキューのことを「カバー・バーベキュー」と言いますが、カバー・バーベキューとフタ無しバーベキューでは、適した料理が変わってくるんです。


●カバー・バーベキューとフタ無しバーベキューの違い

・分厚いお肉はカバー・バーベキュー!サムギョプサルはフタ無しで!

では、どういうシーンでカバー・バーベキューが必要なのか?
簡単に言ってしまえば、「食材の大きさ」が基準になります。

ステーキハウスや鉄板焼きのお店で、鉄板の上のお肉にこんな感じのフタをして焼いているのを見たことありませんか?

例えばステーキを焼く場合ですと、手のひらの厚みを超える分厚いステーキを焼く場合は、フタをした方が美味しく焼けると言われています。
分厚いお肉に火を通すには「熱を効率よく伝える」必要があります。
そうしないと、やたらと時間がかかったり、表面だけ焦げて中には火が通らない…なんてことが起きてしまうんですね。
塊のお肉や半身の鮭など、分厚い食材を焼く場合はカバー・バーベキューが最適です。

逆に、サムギョプサル(韓国風豚焼肉)のように、薄いお肉を焼く場合はフタ無しで充分。
カツオのたたきとか焼きおにぎりみたいに表面だけ焼けばいいものや、ソーセージ、小ぶりな川魚を焼く場合もカバー・バーベキューの必要はあまりありません。


・スモーク料理、オーブン料理…料理の幅が広いカバー・バーベキュー!

分厚い食材を焼くのに適したカバー・バーベキューですが、それ以外にも「料理の幅が広い」というメリットがあります。

たとえば、スモーク料理。
スモークチップを炭にふりかけ、フタを閉めれば簡単にスモークフレーバーを追加することができます。

また、フタを閉めればオーブンと同じような状態で使うことができるので

写真のように、ココットやチーズ焼きのようなオーブン料理もお手の物。
水を張った金属容器を入れておけば、スチームオーブンとしても利用できます!
ジューシーさが決め手の(大あさりのような)貝類を焼く場合にも、蒸し焼きで美味しく焼けるカバー・バーベキューはお勧めです。

ローストビーフ、ココット、鶏の丸焼き、バーベキューリブ…
1台で様々な料理をこなす、そんな幅の広さがフタ付きグリルの魅力です。


・カバー・バーベキューのデメリット

料理の幅が広く、いいことだらけのように見えるカバー・バーベキューですが、グリル選びという観点から見るとデメリットもあります。
それは、ズバリ、携行性(持ち運びの利便性)。

フタがセットになっているということは、それだけ「かさばる」ということ。
ポータブルサイズであっても、当然フタの分大型になってしまいます。

こちらは、アタッシュケース型バーベキューグリル(ファミリーサイズ)です。
収納サイズはD115×H370×W590mm。
大きめのカバンと同じぐらいで、フタ無しだと、ここまでコンパクトにすることも可能なんです。

焼き網の面積はほぼ同じでフタ付きのポータブルグリル、「WEBER スモーキージョー」は、直径370mm×高さ430mm。
折り畳みはできませんので、このまま専用バッグで持ち運ぶことになります。
比較すると、ずいぶん大きく感じますね。

●持ち運び重視か?本格的な料理をしたいのか?


携行性ではフタ無しグリル、料理の幅ではフタありグリルに軍配があがりました。
では、どんなグリルを選べばいいのか?
前回
ご紹介した、固定して使うのか?持ち運ぶのか?という観点を加味して考えると…


●固定して使う場合は圧倒的にフタあり!

●持ち運び重視の場合、作りたい料理からフタのありなしを選ぼう!


ということになると思います。

固定式の場合、そもそも持ち運びを考える必要がないのでかさばることはデメリットにはなりません。

薄いお肉はフタを開けて、分厚いお肉やオーブン料理はフタを閉めて調理すればいいので、単純に用途の幅が広いフタありをオススメします。

持ち運び重視のポータブルグリルの場合、持ち運び頻度と作りたい料理によると思います。
ファミリーキャンプがメインで荷物を少なくしたい、作る料理はソーセージや焼鳥、薄切りの焼肉など子供向け、家ではほとんど倉庫の中…という環境なら、フタ無しポータブルグリルでも十分です。
本格料理はダッチオーブンで、子供用のソーセージはグリルで!なんて場合もフタ無しでいいですね。
一方、「キャンプでスモーク料理を楽しみたい!」という方は、ポータブルのフタありグリルが便利です。

●まとめ


今回は、作りたい料理からのグリル選びをお伝えしました。
カタマリ肉でローストビーフを焼きたいのか、サムギョプサルがやりたいのか。
作りたい料理を考えた上で、用途に合わせて適切なグリルを選びたいですね。

次回、バーベ―キューグリルの選び方(3)では、「どちらを選ぶ?ガスグリルorチャコールグリル!」をお届けします。

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